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産まれた卵

ギリシャリクガメが生息する地中海沿岸の気候と違い、日本では1日の間の土中温度の差が大きいため、卵は温度・湿度の安定した人工の孵卵器に移す方が孵化率は高いと言われています。また、梅雨時の雨量の多さや気温の低下などの要因や土中の虫などによる卵の損壊といった事故も防ぐことができます。

掘り返した卵は、PICASSOが産んだとおりの天地をできるだけ保ちながら孵卵器に移し替えます。卵は長径を地面と水平にし安定した形で保管します。この段階では多少動かしてもあまり問題はないそうです。タッパーの中身は園芸用のバーミキュライトです。卵が転がらないように少しくぼませたうえで卵をそっとのせます。移し替えたら卵の上下が分かるように油性マジックで印を付けます。

【概  要】

卵を測ってみる

◎産卵時間12:45
◎天  候曇で風は殆ど無風の状態
◎温  度20.4度
◎卵の概要  短径(mm)長径(mm)重量( g )
 卵1303721
 卵2293720
 卵3294021
 卵4303822

孵卵器は、近くのホームセンターで木材と透明なアクリル板を買ってきて自作しました。大きいのを作ろうと思ったのですが、木工に自身がなかったので、とりあえず 440mm × 300mm × 326mm の小さなものを作ってみました。

孵卵器の中

中にはフィルム状のヒーターを敷き、10cm程度高床にした上に卵を入れたタッパーをのせます。横には水を含ませたスポンジを入れたタッパーを置き、ふたの開け閉めで湿度を調節します。後は各所に温度計や湿度計をセッティングし、アクリル板(のようなもの:ポリエチレンテレフタレート共重合体樹脂)を閉めます。アクリル板は2枚が重なるような構造にし、通常は半分だけ開ければ作業が済むようにしてあります。

孵卵器外観 外見はこんな感じです。板の厚さは 13mm ですが、熱や湿気を伝えにくいと言われている桐の集成材が安く売られていたので使ってみました。箱の下には念のため断熱シートを敷いてあります。

リクガメは人間とは違って受精の段階ではその子の雌雄は決まっていません。産み落とされてから孵化までの間の温度によって雌雄が決まります。統計的には31度より温度が高いとメス、30度より低いとオスの可能性が高いと言えます。
理想としては、卵の部分の温度が、夜(最低)28度 〜 昼(最高)33度、湿度 55% 〜 75% の範囲で安定していると良いそうです。
現在我が家ではふたを閉めた状態で、7:00 〜 19:00は 31 〜 32度、19:00 〜 7:00は 29 〜 30度、湿度は 68 〜 70%で安定しています。1日1回夜に空気を入れ換えを行っています。

ウグイス色の尿酸 産卵の翌日(22日)、PICASSO は3日分の食事を取り戻そうと朝から爆食状態でした。チンゲンサイも固い茎の方までかじりつき、いつものPICASSOに戻った感じでホッとしました。もう今日はホリホリする様子もなく食べた後は寝てしまいました。
ただ、ちょっと心配だったのは尿の量が多かったのと、ウグイス色?のような尿酸も大量にしていたことです。まぁ、元気なようですしとりあえず大丈夫でしょう。(^-^;

<それから半年>
いろいろ頑張りましたが、今回は無精卵だったらしく1つも孵化しませんでした。 (T_T)

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