【第2日:12月18日】

 朝食はツアーの代金に含まれており、ホテルのレストランで食べました。食後はホテルのすぐ裏のビーチに出て海や鳥達の写真を撮ったりしていました。

 当初の予定では「今日はゆっくりして15時くらいまでに空港に行けばいいや」と思っていたのですが、昨日、渡瀬さんが車の中で、マイアミにはエバーグレース国立公園というのがあって野生のワニをボート(ホバークラフト)に乗って見に行くことができるという話を聞き、オプショナルツアーとしてお願いすることにしていました。

 早めのランチを同じレストランで済ませると、渡瀬さんが我々をホテルまで迎えにきてくれていました。早速車に乗り込みエバーグレースを目指したのですが、ホテルからは1時間ほどかかりました。

 そこではまず、建物の中でワニの生態や身体的特徴等の説明(もちろん英語)がありました。ワニは大きく分けて人を襲うものとそうではないものに分けられるそうです。人を食べるワニはマンイーターといってクロコダイルがその仲間です。ここにいるワニ達は人を襲わないアリゲーターという種類のようで、比較的安全なワニのようです。しかし、ワニの脳味噌は非常に小さく、頭は良くないので人には慣れないそうです。また、ワニは目のついている位置の関係からか、真正面のものは見えないようで、説明していた人はワニの開いた口の中に真正面から手を入れていました。ぼーっとしてるワニなんじゃないかなとも思いましたが、今度は棒を突っ込み、その棒を口の一部にちょっと触れさせると、ものすごい勢いで口を閉じていました。説明が終わると、体長50cmくらいの子供のワニを抱かせてくれて写真を撮らせてくれました。妻は「かわいい〜!ひんやりしていて気持ちいい〜!」と大感激でした。

 園内には飼育されているワニもかなりの数がいてビックリです。大きな池で自由に暮らしており、伊豆のバナナワニ園のワニはかわいそうだな〜と思いました。そんな光景を横目で見ながら、いよいよ、野生のワニを見るためボートに乗り込みます。ここのボートはスクリューの代わりに大きな扇風機みたいなものがボートの後ろに付いていてホバークラフトのような感じです。通常のスクリュータイプでは湿地帯の草がからみついてしまうためこのようなボートなのでしょう。しかし、これがえらく大きな音を立てるので、係員がトイレットペーパーを各人にくれます。これを丸めて耳に入れろということなのですが、我々は飛行機内で使うために持ってきたイヤーウィスパーがあったのでそれを使いました。

 このボートは思ったより速く、湿地帯を駆け抜ける爽快感はこれだけでも十分なアトラクションだなとか思っていたせいか、なかなか野生のワニを見つけることができません。時間的な問題もあるのでしょうか。あちこちでスピードを落として周りを注意深く探したりするのですが、なかなかいません。ですが、ついに発見しました。日本風に言えば船頭さんがそのワニめがけて、なんと「マシュマロ」を投げました。鳥肉とかを与えると、興味を示しすぎて、襲われる可能性もあるそうなので、マシュマロあたりが良いらしいのですが、といってなぜマシュマロが・・・。ワニの他にもきれいな鳥が蓮の葉の上を歩いて寄ってきます。ワニも次第に寄ってきますがおとなしいもんで、船頭さんは頭を撫でたりしていました。乗客は写真を撮ろうとワニの方に寄るので、ボートがひっくり返るのではないかと心配になりました。

 結局、ボートでは子ワニ1匹を含めて野生のワニを4匹を見ることができました。また、ここのお土産屋さんでもカメグッズをけっこう発見してしまい、数あるワニグッズを無視しながら買いあさってしまいました。そうこうしているうちに飛行機の時間が迫って来て、渡瀬さんに急かされながら飛行場へ向かいました。

 今度はサエタ航空というエクアドルの飛行機でグアヤキルという都市に向かいました。エクアドルを含む南米の国々はほとんどスペイン語が公用語で、マイアミあたりでもスペイン語の表記が目立ちます。機内放送もスペイン語と英語です。当然日本語はありません。

 機内での食事はパンとサラダしか出て来ないので、貧しい国だからディナーはこれだけなのかなとも思っていたのですが、後でメインが来ました。花も添えられていたりしてビックリです。食後の映画は「マスク・オブ・ゾロ」でした。

 マイアミから約4時間でグアヤキルに着きました。時差はありません。エクアドルの首都はキトで、そこを経由するツアーもあるのですが、キトは非常に高いところにあるため、旅行者の約50%の人が高山病にかかってしまうそうです。そのため、最近のガラパゴスツアーではほとんどがグアヤキルを経由しているようです。スイス人ならいざしらず、目的地であるガラパゴスに行く前に具合が悪くなってしまっては元も子もないですから、グアヤキル経由はいいことだと思いました。

 グアヤキルの空港は事件があったらしく軍隊によって包囲されていました。そのせいで現地の旅行社(JAPAN TOURS:TEL 04-399682/290236)のトリイさんも空港内の駐車場に車を止めることができずちょっと遅れて出迎えに来てくれました。ほんの数分待っただけなのですが、濃い顔で何を言ってるのか分からないエクアドル人に囲まれてちょっと怖い思いをしました。トリイさんに連れられて早速車に乗り込み、市内のホテルにチェックインしました。夜も遅いし、明日は早いので風呂に入ってすぐに寝てしまいました。



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