タイトル

ギリシャリクガメの雌雄

● 温度による性決定
● 判別ができるようになる時期
● 外形的特徴
● 性格の違い
● 顔による雌雄判別法

【温度による性決定】
カメは人間とは違って受精の段階ではその子の雌雄は決まっていません。産み落とされてから孵化までの間の温度によって雌雄が決まります。これをTSD(Temperature dependant Sex Determination:温度による性決定)と言います。
ギリシャリクガメの場合、統計的には31度より温度が高いとメス、30度より低いとオスの可能性が高いと言われています。ただし、温度が高すぎたり低すぎたりすると孵化しなかったり奇形やひ弱な個体が生まれる可能性がありますので、人工的に孵化させる場合、通常は孵卵器を 28 〜 33 度の間に設定します。

【判別可能になる時期】
ギリシャリクガメに限らず、多くのカメの雌雄はその個体が 12 〜 13cm くらいにならないと判別できません。少なくとも甲長 10cm 以下では判別は不可能だと思います。ただ、飼育下では個体の性成熟が早く、10cm に満たなくともペニスを出す等の現象によりその個体がオスであることが判明する場合もあります。

【外形的特徴】
以下は外形的な雌雄の違いを写真で比べたものです。それにしてもGAIA(オス)は写真を撮るちょっとの間もおとなしくしていませんが、PICASSO(メス)はされるがままです。(^-^;

【GAIA(オス)の背中】
GAIA
 
 
左がGAIA(オス)、
右がPICASSO(メス)です。
背中から見る限りでは雌雄の違いはあまり分かりません。
ただ、この写真では同じくらいに見えますが実際にはGAIAが 17cm 、PICASSOが 23cm もあり、相対的にメスの方が大きくなります。
オスはもうこれくらいで成長が止まりますが、メスはもうちょと大きくなるかもしれません。
【PICASSO(メス)の背中】
PICASSO
 
【GAIA(オス)のお腹】
GAIA
 
 
裏返してみると、お腹の甲羅で一番下にある2枚1対の肛甲板と呼ばれる甲羅の開き具合によって雌雄の違いが分かります。
オスの方が、大きく長いしっぽを持つせいか広がっています。メスはその角度が狭くなっています。
また、この写真では分かりづらいですが、オスは交尾の関係上お腹がへこんできます。そのおかげでメスにマウンティングしたとき、ずり落ちにくくなるわけです。
【PICASSO(メス)のお腹】
PICASSO
 
【GAIA(オス)のお尻】
GAIA GAIA(オス)の方は臀甲板と呼ばれる一番後ろの甲羅が下の方まで垂れて捲られています。
しっぽもオスの方が長くて太いです。
 
【PICASSO(メス)のお尻】
PICASSO PICASSO(メス)の方はあまり伸びておらず、しっぽもよく見える感じです。
 

【性格の違い】
小さい頃はその性格が雌雄の違いからくるものなのか個体差なのかの判断も難しいものがありますが、性成熟したギリシャリクガメの性格としてうちのGAIA(オス)とPICASSO(メス)を例に考えてみると、オスは攻撃的で動きも素早く水槽から出すと部屋中あちこち歩き回り、メスはおとなしく動きもゆったりとしていて食べた後も動き回らず寝ていることが多いといった感じでしょうか。

【顔による雌雄判別法】
ギリシャ飼育者の間では、「ギリシャのオスは目が真ん丸でクリクリっとしていてとてもカワイイ」といったウワサがまことしやかに囁かれていますが、けっこう当たってたりするような気がします。メスはどちらかというと切れ長の目というか涼しげな目というか、そういった系統の目をしていることが多いように感じられます。
ショップで顔のカワイイギリシャばかりを購入するとオスばかり・・・なんてこともあるかもしれませんね。(^-^;

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